MEMBER 活躍する同窓生
41期(2000年卒業)
林 琴恵 さん
旦那さんと共同で営業日限定のワイン居酒屋を経営されている林 琴恵(はやし ことえ=旧姓平野)さん。 旦那さんの英達さんと長男(小学校6年生)と次男(幼稚園年少組)、琴恵さんのお母さま(写真工芸科16期)の5人家族。
林さんの在学されたていた1998年から2000年は、ちょうど世紀末にあたり、世の中も何となく終末観を口にしたり、コンピュータの2000年問題などがしばしば話題になっていました。
ご本人は、TKサウンドがよく流れていてたな、くらいであまり印象になくて、当時は「授業行って、軽音でドラム叩いて、いろんなバンドの助っ人をやっていた」ことが思い出されると。
小学生時代からの同級生で、工芸在学中から付き合いだして大学在学中に結婚した英達さんと、2018年2月から北田辺でワイン居酒屋をはじめられた。
英達さんは、現在柏原市にあるカタシモワイナリーでワインづくりをされている醸造家。もともと料理人で、以前スペインパルのお店をされていたとき、現在のワイナリーの社長と出会ったことをきっかけに、7年前からワインづくりをされている。その傍ら、夫婦二人で月に数日だけ営業するワイン居酒屋を開店。自分のつくったワインを飲んでくださる方を発掘する機会をつくりたいと思いはじめられた。
自分の手で育てたワインを、ワイナリー直送の樽詰めワインとして提供するスタイルで、そのワインにマッチする料理を提供されている。
在学中は、どんなことをしていましたか?
毎日、いろいろと詰め込んで楽しんでいました。
学校行事は全力でやっていました。実習ももちろんですが、合唱コンクールや文化祭、体育祭、応援団の団長もしていたし、クラス委員長させてもらったり、部活の軽音楽部では定期ライブ、それ以外にもライブハウスに演奏しに行ったり。
いまも、人生の要素を増やしたくて自分の首を絞めてるというか、どれもあきらめたくない。
音楽も続けてできるようにしています。
映像デザイン科を選んだわけは?
工芸に入ろうとした時、映像デザイン科しかアタマになかったように思います。母が写真科だったこともありますが。
デザインとかは好きだけど、絵は得意ではない。映像だと半分編集力みたいなところがあったので、何かを作り出す作業やエンターテインメント性のあるものが好きでした。
人が笑うことや、面白がること、それで表情が変わったり、そういうかかわりを持つものが好き。
ずっと接客業を選んでいるのも直接的に反応がわかるものであったり、書面で表すことのできない工夫や気遣い、ちょっとした工夫で相手との関係性が変わったりすることが好きです。
卒業する時、社会に出て、どうしようと思ってましたか?
工芸で学んだ事を人生の中で生かしたいとは思っていました。ただ私には、人の顔が直接見える仕事が性にあっていると思っていたので職種は自ずと接客業になりました。
あと、一度しかない人生だから仕事以外の事にも(趣味や家族、地域貢献など・・・)欲張って生きようと思っていました。
仕事や個人の活動において、大切にしていることは何ですか?
仕事においても普段でも同じですが、よく見、よく聞いて、常に相手の方のニーズというか、どんな風に過ごされたいかを想像することを意識しています。器用ではないので、なかなか効率の良いことは出来ませんが、相手の方が楽しんでいただけていると感じる瞬間が原動力です。
あと、いろんな活動をすると家族と過ごす時間がどうしても少なくなってしまうのですが・・・家族が一緒に過ごせるときは、“ちょける”ことにしています。
ちょっかいをかけたり、“しょうもないこと”で笑っていると、かけがえのない時間だなぁとしみじみ感じますし、しんどいことも少しましになったりします。
人生で心に残っている音楽は?
音楽は・・・中学生の時は吹奏楽部、工芸在学中は軽音楽部、今でも吹奏楽を続けているので、自分がプレイヤーとしてやってきたものも含めると何曲も浮かんで、あげるとなると大変です(笑)
工芸在学中であげるなら、軽音でやっていたバンド(私はドラムとコーラスでした)で、すかんちのコピーをしていて、よく休み時間等にボーカルの子と校舎の片隅で『涙のサイレントムービー』という曲のハモりの練習をしていたのを思い出します。
在学当時の学校や先生に対して印象として残っているものは?
担任だった丸谷先生も、クラブ顧問の足立先生も、いい意味で教師っぽくなく、不思議な空気をお持ちの方でした。
まるさん(丸谷先生)は、在学当時もクラスの子何人かと一緒に舞台や映画等を観に連れていってくださっていたし、今でもクラスのメンバーで集まる時等に参加してくださるので、お互いの家族のことなどを話したりしています。
あと、印象に残っているのは、花畑先生が体育のゴルフの授業に飛び入り参加してたことですね。先生が来たことで、その場の空気が体育の授業じゃなくて、打ちっぱなしにあつまるサラリーマンたちみたいになったのをおぼえています(笑)
写友会で、何をしたい? あるいは何か期待していることはありますか?
写友会は、もちろん写真工芸科および映像デザイン科の同窓会組織なので、写真や映像、グラフィックの世界で活躍されている方が多くいらっしゃると思いますが、一方で、私のように卒業後全く別の道を歩んだ人も多くいると思います。
写友会の活動に関わらせていただくことになったはじめの頃は、専門科で学んでおいて別の道を歩んだことを何となく後ろめたく感じていたのですが、最近のいろんな活動に、自分に出来る範囲で活躍の場をいただく中で、こんな私でもやれることがあるんだと思えたし、同じ場所で学んだという共通点の、いろんな年代・いろんな職業の方との関わりが、新鮮であり、心強く感じるようになりました。
写友会という場が、現役生や若手クリエイターへの専門的支援をしつつも、一方で、肩書き抜きのリラックスした場や、ご近所さん的な存在にもなれたらいいなと思っています。
おいしいもの、料理と合うおいしいお酒を提供して行く中で、ワインをつくることによって、もっと面白くできるように思って、ワインづくりを始めた英達さん。いまは、ワインにくわしくなるということだけでなく、自分のあこがれていた風景のもう一つ先を見つめておられる。一方、琴恵さんは、ワインのことをそんなに知らなくてもワインを楽しめる店にしたい、と考えている。ワインづくりも、お店も成果がそのまま目の前にある、やったことがそのまま出ることが楽しいとおっしゃるお二人。人を楽しませる空間を演出すること、エンターテインメント性のある時間をつくり出すこと。普通の作品づくりとは違うクリエイティブな仕事をされていて、いかにも工芸生らしい生き方ですね。
はやっさんの ワインにめがねぇんです。
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営業日は、Webサイトをご覧ください。
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